正直な先生とロバ

正義と親切
【このお話から学べること】
目先の利益よりも、正直であることの方が価値があるという教訓です。誰も見ていなくても正しい行いをすることで、自分自身の誇りを守り、周囲からの深い信頼を得ることができると説いています。

昔々、シモンという名前の、とても賢い先生がいました。

ある日のこと、先生は弟子たちに頼みました。

「仕事に使うためのロバを一頭、市場で買ってきておくれ」

弟子たちは市場へ行き、元気そうなロバを一頭買ってきました。

そして、ロバを洗ってあげようとしたときのことです。

「あれ? 首のあたりに何かあるぞ」

弟子の一人が、ロバの首輪の裏に、キラキラと輝く大きな宝石が隠されているのを見つけました。

弟子たちは大喜びで、先生のもとへ走りました。

「先生、見てください! すごい幸運です!」

「ロバを買ったら、こんなに立派な宝石がついてきました! これでもう、先生は働かなくても暮らせますよ!」

弟子たちは、先生も喜んでくれると思いました。

しかし、先生は静かに首を横に振りました。

「私はロバを買ったのだよ。宝石を買った覚えはない」

「でも先生、これはロバについていたんです。拾ったようなものです」

弟子たちはそう言いましたが、先生はすぐに立ち上がりました。

「いいえ、すぐに持ち主に返してきなさい。私はお金持ちになることよりも、正直な人間でありたいのだ」

弟子たちは宝石を持って、市場の商人のところへ戻りました。

商人は、なくしたと思っていた宝石が戻ってきたので、とても驚きました。

「世の中に、こんなに正直な人がいるなんて! あなたの信じる神様は、本当に素晴らしいのですね」

商人は心から感動し、先生の正直さを褒め称えました。

先生は宝石を手に入れるよりも、ずっと大切な「人からの信頼」を手に入れたのです。

💭 いっしょにかんがえてみよう
さて、ここでみんなに質問だよ。もし君がお菓子をひとつ買ったら、おまけでオモチャが100個もついてきちゃったとするよね。お店の人がそれに気づいていないとしたら、君ならどうする? そして、どうしてそうしようと思ったかな?

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